高岡伝統産業青年会

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【会期終了】高岡職人のワザのみを一堂に展示する、初の技術展「暮らしに生きる伝統のかほり展」

【レポート】高岡職人のワザのみを一堂に展示する、初の技術展「暮らしに生きる伝統のかほり展」開催中(2022年3月5日(土)まで)

【イベントレポート】

高岡市の伝統産業の魅力を伝えるべく48年前から活動を続ける地元の若手職人や問屋が所属する組合「高岡伝統産業青年会」が主催する初の技術展「暮らしに生きる伝統のかほり展」が3月5日(土)まで開催中です。今回の展示は、高岡職人のワザのみを一堂に展示するなんとも珍しい展示会となっています。

会場につくと仏頭と四天王がお出迎え!?

高岡の代表的な技術の1つとして大型鋳物の鋳造があります。高岡市は仏具製造No.1のまちとして知名度がありますが、実はあまり知られていないのが今なお二宮金次郎像を制作しているのが、高岡の鋳物メーカーということ。このように大仏様やお寺などに設置されている四天王像などから、学校の校長先生の銅像まで、高岡での仏像や銅像の製造技術の歴史はながく、意識するとみなさんの身近にも隠れ高岡があったりします。

今回会場では、鋳造に使う原型の仏頭と四天王2人が皆様をお出迎えします。

味のある仕事道具や、普段は見られない“制作過程”までまるっと見れちゃう

高岡のものづくりは「分業制」という方法で行われています。大仏1つを作るにも、3Dプリンターで原型を作る職人、鋳造する職人、仕上げ・着色をする職人、その他にもそれぞれの分野のプロフェッショナルが協力して1つのものを作り上げるのが高岡の技術の特徴であり、面白いところ。今回はその各種の職人たちが使う味のある道具なども大公開です。

これまで会員企業の商品を東京や海外の展示会に出展し、高岡の伝統工芸の商品の幅広さを伝えてきた伝産ですが、今回の展示のテーマは「伝産高岡職人のワザのみを一堂に展示する、初の技術展」。各商品の横には、着色・塗装、研磨、鋳造など職人の手が入る前の未完成な状態の商品が並べられ、職人の技術によって商品が作られていく過程を体感することができます。

技術にフォーカスした展示は高岡でも珍しく、よりワザが際立つのがこの展示の面白さの1つともいえます。

デザイナーのアイデアと感性を職人のワザで実現!生まれた新商品とこれから

2021年8月。「技術の可能性を発掘」をテーマに若手職人と、豊かな個性と感性を持つデザイナーによる今までにない高岡の伝統工芸を表現することを目指したデザインマッチングが実施されました。41点もの応募アイデアのなかから、6組の地元企業とデザイナーによるチームが誕生。新商品開発に向けて半年の試行錯誤を続けながら今回の途中経過発表となる展示会を迎えました。

デザイナーからのアイデアは職人たちにとっては“考えたこともなかった”、“自分だけだったらやろうとは思わなかった”というものばかり..。今回、全国からの募集ということもあり、東京、埼玉、静岡、大阪、新潟とデザイナーの所在もさまざま。コロナ禍ということも相まって、お互いにとって新しいアイデアへの挑戦を、一度も会わずに完成させたチームもありました。本来工場見学から始まり、数回の現地での打ち合わせを経てプロダクトをつってきた職人からは「意外に会わなくても、ものづくりできるんや…」という新たな発見も。チームによっては、今後も取り組みをつづけ商品化・販売を目指していくということで、店舗やECで目にする機会もそう遠くはないかもしれません。

 

 

会場では、6つのプロダクトとともにデザイナーの方々がデザインを応募した際の原案や、どのような技術を使っているか、などの詳細もみることができます。

プロダクトは鋳肌(鋳物の鋳造したばかりの表面の質感)を楽しむものから、普段はハレの日の食事などで使われ、触れる機会の少ない「漆」を子どもから大人まで、たくさん触ってほしいという思いの漆のリバーシなど、写真だけでは伝わらない実際に手を触れてもらいたい展示ばかりです。

ぜひみなさん、会場に遊びにきてみてください!!(会期:2022年3月5日(土)19:00まで)

【イベント 詳細 】

■展覧会名:暮らしに生きる伝統のかほり展2022

■開催日時:〜2022年3月5日(土) 19:00

  平日:17:00-20:00、土日:11:00-19:00

■場所:1970西繊ビル 4F (住所: 〒933-0804富山県高岡市守山町35)

デザイナー、地元企業の詳細はこちら

■商品開発の裏側をのぞくトークライブはこちら

※画像をクリックすると視聴いただけます

「”ガラは悪いが、腕はいい”」高岡伝統産業青年会 について

富山県高岡市で加賀藩の城下町として栄え400年以上続く、鋳物・漆芸による伝統産業。

真鍮・鉄・錫などの金属加工を専門とする職人や漆芸の職人、そしてそれらを全国へ販売する地元の問屋メーカーなど約40名が加盟する若手組合です。その昔、工場の職人は世間から3K「きつい、きたない、危険」と呼ばれていました。しかし今、高岡の伝統工芸の現場はとってもかっこいいです。産業観光としての魅力も高まりつつある高岡市。時代の逆境にも負けない職人たちや、新しい価値観を持ち込み風を巻き起こす移住者など、その輪を年々広げながら、産地としての底力を高岡伝産と共に押し上げ、日々全国へPRしています。

◎最近の活動はこちら:

「プロレス × 伝統工芸」で職人の技を全国へPR!仏具のまち高岡市で“冥土 in 高岡”な工芸を手がける若手職人衆と覆面レスラー、ラジオプロデューサーがタッグチームを組んで“凶器”を共同開発!

prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000046661.html

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